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悲嘆(グリーフ)とは?~悲しみを乗り越えるためには~


 


グリーフとはなにか

グリーフとは悲嘆を意味します。悲嘆とは喪失に対する心や体の反応のひとつです。そして、その反応は、人それぞれ違います。グリーフケアと言うと大切な方を亡くされた時のケアと思いがちですが、様々な種類があります。主な種類をご紹介します。

喪失の種類

喪失にもいろいろな種類があります。今まで身近に感じていたものが遠くに感じた時に湧きあがる感情の変化の種類です。

生命の喪失

愛する家族、大切な友人知人を失ったとき

人物としての喪失

成長過程での親離れ、子離れ、失恋、友人との別れのとき

物(形のあるもの)の喪失

所有している物の紛失、破損、財産や社会的地位を失ったとき

環境の喪失

住み慣れた場所からの引っ越しや退職等により生活環境が変わってしまったとき

身体の喪失

病気、加齢による今までできたことが出来なくなる機能の低下を感じたとき

希望の喪失

現実と理想の違いによる挫折を感じたとき

人物の他の生命の喪失

ペットとの死別(ペットロス)

死別の悲しみ

喪失体験は、生きていれば誰もが経験します。そして、その喪失を受け入れて、新しい自分を作り出すことが出来ます。必ずしも出来るわけではありませんが、順応することができ、その言い方は適切ではないかもしれませんが妥協することも出来ます。しかし、死別体験はすぐに受け入れることはできず、そのことを前向きに捉えるのは難しくなります。当然、時間も必要ですが、第三者となる聞き手が必要となります。死別体験者の15~20%のかたがその聞き手、新しい道を作るための協力者グリーフケアが必要と言われますがこの割合は適確ではないかと思われます。なぜなら、私達日本人は忍耐を美学と考え、核家族に伴い、悲しみを共有する家族がいない方は、そのつらさを決して表に出さないことがあるかもしれません。死別も突然の死、自らの死は受け入れることがより難しくなります。少しづつ変わってきたこともあり、病気で限られた時間を過ごす終末期をターミナルケアで過ごすという方もいらっしゃいます。自分らしく最後まで生きるという意味でも尊厳死を周りの方に伝えて死と向き合っていく。しかし、それは死を受け入れたという事には繋がるわけではありません。今日一日、満足したと眠りに就いても次の日、目が覚めたら気持ちが変わるのはその日その日の体調と感情で当然のこととなります。死を受け入れることは、死別までの要する時間が長くあったとしても、変わりがないのは誰もが知る事です。

傷つく言葉の事例

大切な方を亡くした方に励ますつもりでかけた言葉の事例です。
時間がたてば忘れるから大丈夫。
亡くなった人の事は考えないで前向きに生きたら?
悲しんでいても体に良くない。
亡くなった人も悲しむから。
頑張ってね。
上記の言葉は亡くなった方を思い出してはいけない事だと罪悪感に悩ませてしまいます。忘れなくてはいけないと、心に蓋をかぶせてしまいます。
まだ亡くなったばかりなのに、偉いわ、立派だね

この言葉は一人で耐えなければいけないと本当の気持ちを誰にも言えなくなります。

悲しみを受け入れる心

コラムを読んでくださいました皆様の中でも死別の経験をされている方もいらっしゃることだと思います。知り合いの方が悲しみを感じていらっしゃいましたら、どうぞ出来る範囲でその方のお話をゆっくりと傾聴して頂ければと思います。ご本人にとりましては、家族に話せないことも出て参ります。亡くなられた方との距離がみなそれぞれ違います。どうして近くにいたのに気付いてあげなかったのか、遠いからと中々会いに来なかったのにとか、それぞれの身内の中に対する思いが出て参ります。大切な方の死の実感がなく、病院や施設にまだいるかのような気がして通ってしまうかたもいます。その思いと同じ気持ちを感じるかたもいます。病院や施設で亡くなられた方のお世話をしてくださったかたも喪失を経験します。同じ悲しみを抱えていらっしゃいましたら、どうぞ、ご遺族の方と共通の悲しみを分かち合ってください。楽しかったこと、辛かったこと、同じ時間に過ごした思い出を話してあげてください。

悲嘆の感情は、恐れ、怒り、苦痛、無力感と変わります。

悲嘆の感情は少しづつ変わります。初めは亡くなってしまった恐れ。一人になった孤独感、恐怖。眠れない。これから、どうしたらいいのか。

そのあとは、亡くなった人に対する怒り、イライラ。どうして自分がこんな辛い目に合わないといけないのか。

そして、苦痛。思いだすのがつらいから、どこにも行けない。他人からの言葉がつらく聞こえる。

最後に、無力感。後悔。罪悪感。何もしてあげられなかった。何もする気になれない、人の言葉が信じられない。

まとめ

悲嘆の感情は、恐れ、怒り、苦痛、無力感と変わっていきます。その感情を受け入れながら共に寄り添ってください。もし、それがつらく感じたら、お互いに吐き出す場所を作ってください。新聞やテレビでご存知の方も多いかと思います。2011年の震災後、岩手県の大槌に電話線の繋がっていない電話ボックスが設置されました。風の電話ボックスと命名され、当時大勢の方が利用されたそうです。震災で亡くなられた方や行方不明者の方に語りかけたいとの思いが多かったからだそうです。この電話ボックスを利用された方は、周りの方も同じ状況なので、自分だけがつらいわけではないと必死に我慢をしてきましたが、この電話ボックスがあることで相手に通じるかわからなくても、自分の思いを語ることで心の傷みが軽くなったそうです。他の人に語ることで初めて意味をもたらし、痛みを分かち合うことで少しでも心が軽くなればとの思いがグリーフケアの原点になるそうです。今のこの時期、コロナウィルスの感染により突然の悲しみを余儀なくされた方もいらっしゃるかと思います。一人で乗り越えるのではなくどうぞ周りの方に頼ってください。悲しみを一人で抱え込まないでください。話すことで少しでも気持ちが楽になることが出来るならお話を聞かせてください。葬儀が終わって悲しみが終わるわけではないことを私たちは理解をしています。前へ一歩踏み出すお手伝いが出来ればと思っています。